TBSテレビ「1番だけが知っている」でイメルダ・マルコスが特集されました。
独裁政治の下、国のお金を1兆円も押領し、贅のかぎりをつくした「世紀の悪女」と言われていますが、一体、どんな悪事をはたらいてきたのでしょうか?
今年、イメルダ・マルコスは90歳になりますが、現在はどのような生活をしているのでしょう。
また、気になるデヴィ夫人との関係についても調べてみました。
イメルダ・マルコスの「世紀の悪女」振りが凄すぎる!
イメルダは1929年7月2日にフィリピンのマニラで生まれました。
父親は弁護士、母親は後妻でイメルダ・マルコスには腹違いの兄弟が5人もいます。
イメルダが8歳の時に母親が肺炎で亡くなり、父親の弁護士の仕事も減少した為、家族は貧困生活を余儀なくされました。
母親の形見の装飾品を売って家計の足しにする程、苦しい生活だったそうです。
なんとかセントポール大学を卒業し、地元の中国人学校の教員として勤めた後、フィリピン中央銀行の秘書をしていました。
イメルダは若い時からイケメンは好みではなく「金と権力」を持った男性が好きだと公言していました。
「金と権力」を持った男性を探す為、イメルダはその美貌を活かし、ミスコン荒らしを始めます。
1953年 24歳の時にミス・マニラコンテストに出場しますが、優勝を逃し準優勝になりました。
しかし、イメルダはこの結果を不服としてマニラ市長に異議申し立てを行い、結果は覆りませんでしたが、急遽、創設された「マニラのミューズ」という称号を授与されました。
ミス・コンテストの結果を不服として異議申し立てをするなんて常識では考えられない行動力?ですね。
1954年、「金と権力」を持った国会議員を狙う為、従弟と国会のカフェテリアに行った際、当時史上最年少で下院議員となったフェルナンド・マルコスと出会い、初対面の日にプロポーズされ11日後に結婚を決めました。

1965年12月 大統領選で勝利したフェルナンドの大統領就任に伴いイメルダはついに大統領夫人になりました。
ここからイメルダ・マルコスの「世紀の悪女」振りが20年に渡りいかんなく発揮されます。
1975年、初代マニラ知事になったイメルダは世界に負けない映画祭を作る為、大きな映画館が入ったホテル建設を決めました。
しかし、日本の大手ゼネコンでも2~3年掛かる工事を突貫工事で9か月で建てさせた為、36人もの作業員が現場で生き埋めになっています。
また、ブランド靴3000足、ドレス6000着、偽物のミケランジェロの絵画(5億4000万)、ダイヤの首飾り(3000万)など贅の限りをつくし、フィリピン国家から奪った不正蓄財は800億円を超えると言われています。
一方でフィリピン国民の平均所得は下がる一方でしたが、マルコスの独裁政権に反対する者は投獄、殺害され多くの国民が犠牲になっています。
マルコス大統領に批判的だったニノイ・アキノ氏が空港で暗殺されましたが、イメルダが暗殺を指示したのではないかと噂されています。
ニノイ・アキノ氏暗殺後、宮殿を追われフェルナンドと共にアメリカに逃亡しました。
1989年に夫のフェルナンドは亡命中に亡くなっています。
1991年11月4日にフィリピン政府の許可を受けて帰国しますが、翌日には脱税と贈収賄の容疑で逮捕されました。
そして、1992年には大統領選に出馬しましたが落選。
しかし、1995年、レイテ島から下院議員として立候補し、見事国政に復帰しました。
イメルダ・マルコスは現在、何をしているの?
2016年5月に行われた北イコロス州選出の下院議員選挙で勝利し3選を果たした後、2018年10月、2019年の北イコロス州知事選に立候補を表明するも撤回しています。
さすがのイメルダも今年で90歳になりますし、未だに反マルコス体制の国民もいるとの事でマニラ市内でこっそり暮らしているそうです。
現在は、イメルダの長男 フェルナンド・マルコス・ジュニア(ニックネーム:ボンボン)に後を託しています。
息子のマルコスは2010年以降上院議員を務め、2016年フィリピン大統領選挙において副大統領候補として出馬しましたが対立候補のレニー・ロブレドに敗北しています。
イメルダはマルコス政権復活を狙い、影武者として息子を全面的にバックアップしているようです。

イメルダ・マルコスとデヴィ夫人の関係が気になる!
おやすみなさイメルダ・マルコスhttps://t.co/IwQWa7C44w pic.twitter.com/PWteJHcawi
— kzy2 カズヤ (@kzy2) 2018年11月15日
デヴィ・スカルノさんはインドネシアのスカルノ元大統領第3夫人で二人とも当時から大統領夫人という事で交流がありました。
10年前にイメルダ夫人の80歳の誕生日パーティーがソフィテル・フィリピン・プラザホテルで行われた時、デヴィ夫人もお祝いに駆けつけています。
またTBSテレビ「1番だけが知っている」の中でデヴィ夫人がイメルダ夫人に手紙を送っていましたが、その返事が本人からあり「信愛なるデヴィ夫人、いつまでもお元気で」と二人の仲の良さを感じさせる内容でした。
まとめ
マルコス政権は遠く昔の事のように感じていましたが、まだイメルダ・マルコスは健在で、息子を使って政権復活を虎視眈々と狙っています。
「世紀の悪女」と言われただけあって何度、地獄に突き落とされてもまた這い上がってくるパワーが凄いですね。
2009年にはイメルダ夫人のドキュメンタリー映画「イメルダ」が公開されていますのでビデオを見てみてはいかがでしょうか?