
12歳(小学6年生)の上野梨沙さんが4月1日に囲碁のプロ入りをすることが発表されました。同じ日に10歳0か月でプロ入りする仲邑菫(なかむら すみれ)さん、以前11歳6か月でプロ入りした藤沢里菜さんに続き3番目の年少記録になります。
気になる今までの戦績や家族、最年少でプロ入りする仲邑菫(なかむら すみれ)さんとの年少対決の可能性などを見ていきましょう。
囲碁の女流棋士とは?
囲碁の女流棋士とは女性のプロ棋士のことで、男性の棋士と同様に男女混合の一般棋戦に参加すると同時に、女流しか参加できない女流棋戦に参加することができます。
日本棋院の棋士採用試験は正棋士の採用枠が毎年5名あり、女流特別採用棋士の採用枠は1名と非常に狭き門となっています。
囲碁人口は610万人で正棋士は338名。その内、女性棋士は65人しかいませんから小学生でプロ棋士になるというのは実はとても難しいことなんです。
女流国内棋戦と賞金
タイトル | 賞金 |
女流本因坊 | 3期まで500万円 |
女流名人 | 350万円 |
女流棋聖 | 500万円 |
女流最強 | 1000万円 |
女流立葵杯 | 700万円 |
ペア碁選手権 | 500万円 |
女流棋戦は現在6戦あり、最高の女流最強戦の優勝賞金が1000万円ですが若手女流棋士の年収はタイトル戦、講演、公式戦のアシスタントなど全て合わせて大体300万円前後だそうです。
残念ながら将棋のように大きく稼げる職業ではないようですね。
上野梨沙さんの戦績は?
上野梨沙さんは東京都中野区出身で、藤沢一就八段門下です。今回、女性枠1位を争う女流棋士採用試験に挑み9人の総当たり戦を7勝1敗の見事1位で通過しました。
2017年、小学5年生の時に第34回ワールドユース囲碁選手権ジュニアクラスにおいて第3位に輝き、その時から注目を集めた逸材でした。
上野梨沙さんの家族は?
上野梨沙さんは東京都中野区立平和の森小学校の6年生です。
「平和の森小学校」とは素敵な学校名ですね。
タイトル保持者の上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(17歳)は実姉で今回、姉妹揃ってプロ棋士になるという凄い快挙を達成ました。
姉の上野愛咲美さんは沖縄県にある通信制の高校生ですが、東京にも3つのキャンパスがある高校ですので、おそらく東京キャンパスに通っているものと思われます。
上野愛咲美さんも2018年に16歳3か月という歴代最年少記録で女流棋聖を獲得しており、姉妹とも年少記録を打ち立てるスーパー囲碁家族です。
ご両親はプロ棋士ではないようですが、おそらく小さい時から2人に英才教育を施してきたものと思われます。
上野愛咲美二段

姉妹はあまり似ていませんがどちらもかわいらしいですね。
仲邑菫(なかむら すみれ)さんとの年少対決も!
上野梨沙さんと同じ4月1日にプロ棋士の仲間入りをする仲邑菫さんは、10歳0か月の最年少記録入段と一足早く話題になりましたが、まだ小学4年生です。
仲邑菫さんは両親ともにプロ棋士で、3歳から囲碁を始め2018年7月にはアマ女性が参加のネット囲碁大会無差別クラスで優勝するなど2人の実力は拮抗しています。
小学4年生と6年生の「小学生プロ対決」を早く見たいものですね。
仲邑菫さん
まとめ
男性の最年少プロ入り棋士は趙治勲名誉名人(62歳)の11歳9か月。国民栄誉賞に輝いた井山裕太五冠(29歳)でも12歳10か月のプロ入りでしたから上野梨沙さんも将来、名人や国民栄誉賞を狙えるかもしれません。
囲碁の世界の2強を形成する中国、韓国に対抗できる逸材として日本の囲碁界を大きく盛り上げて欲しいですね!!
今後の活躍から目が離せません。