スクリーンとは、オフェンス側の選手がディフェンス側の選手に対して自らの体を壁のようにして相手の動きを遅らせたり、動ける範囲を制限するプレーです。
このスクリーンを使って、味方の選手にマッチアップしているディフェンスの動きを制御し、味方の選手をフリーにする戦術です。
スクリーンを掛ける選手をスクリーナーと言います。スクリーナーは、胸や股のあたりで腕を組みます。ディフェンスの選手の当たりから身を守るクッションにもなりますし、ファウルの防止にもなります。
スクリーンを掛けたら動きをストップさせましょう。少しでも動けば、イリーガル・スクリーンというファウルを取られます。
それでは、バスケットのスクリーンにはいくつか種類がありますので、詳しく見ていきましょう。
~オフェンススクリーンの種類~
①ボールスクリーン
ボールマンにスクリーンを掛ける基本的なスクリーンです。ガードとセンター、フォワードとセンターで掛ける事が多いプレイです。相手ディフェンスがチェンジした時に身長差のミスマッチが起こる為、そのミスマッチを攻めてシュートに繋げます。
ボールスクリーンはドリブルで仕掛ける選手に使う事が多く、そこからピックアンドロールに繋げていきます。ピックアンドロールとは、ボールマンがスクリーナーの壁を使って回り込むプレーです。
②ハンドオフ
ドリブルをし、手渡しをすると同時にスクリーンになるプレイです。センターが45度やハイポストでボールを受け、ガードやフォワードがセンターぎりぎりに走り込んで手渡しでボールをもらい、レイアップシュートなどに繋げる戦術です。
ボールをもらう位置をシュートエリア内にする事で、ドリブルとシュート両方の選択が出来る為、プレイの幅が拡がります。
③ドリブルハンドオフ
スクリーナーになる選手がドリブルしながらユーザーに近づき、ユーザーもスクリーナーに走り込む事で手渡しでボールを受け取るプレイです。ハンドオフよりも難しい戦術です。
④ダウンスクリーン
センターサークル側の選手が、自分よりも下側(エンドライン側)にいる味方にオフボール(ボールを持たずに)でスクリーンを掛けるプレイです。ディフェンスよりも有利な体勢でボールをもらい、シュートや1対1に繋げます。
⑤フレアスクリーン
ボールから離れてフリーになる為に掛けるスクリーンです。主にボールが無いサイドでシューターをフリーにする為に使われるケースが多いプレイです。
⑥スタックスクリーン
スクリーナーが初めからローポスト付近でスクリーンをセットしておき、ユーザーがそのスクリーンを使って45度付近でボールをもらうプレイです。3対3を展開する時によく使われるスクリーンです。

~スクリーンアウト~
スクリーンアウトとは、ディフェンスがリバウンドを制する効果的なテクニックで、相手オフェンスのリバウンドを阻止する為に、背中、腰を使って相手に有利なポジションを取らせないように抑え込む技術です。別名でブロックアウトとも言われています。
少し離れた相手ならフロントターン、近い相手ならバックターンで隙間を空けないように相手に密着し、リバウンドの取り合いを有利にします。
「リバウンドを制するものはゲームを制する」と言われますので、オフェンススクリーンと共に強化していきましょう。