バスケットボールにはプレスディフェンスと言ってゲームテンポを上げたい場合や得点差を一気に縮めたい場合に積極的にプレッシャーを掛け、スティールやパスカットを狙う攻撃的なディフェンスがあります。
体力、脚力が必要な為、リスクも有りますが一気に流れを変えたり、点差を引き離す事が出来る重要な戦術で、その種類によってマンツーマン・ゾーンプレス等があります。まずはプレスディフェンスの基礎的な練習から見ていきましょう。

目次
プレスディフェンスの基礎練習
①長距離走
1試合走り切れる体力・持久力をつける為に長距離走が必須となります。
②ラン&ダッシュ
コートの狭いバスケットはターンが多い為、長距離走だけでなくラン&ダッシュで脚力を鍛える必要が有ります。
③筋力トレーニング
プレスディフェンスは他のディフェンスに比べ体力の消耗が激しい為、腹筋、背筋、腕立て伏せ等で瞬発力をつけ、基礎体力を上げていきましょう。
マンツーマンプレスディフェンスは1-2-1-1フルコートディフェンスが有名ですので、まずは1-2-1-1フルコートディフェンスをマスターしていきましょう。
~1-2-1-1フルコートディフェンス~
最も激しいプレスディフェンスの一つで前線からボールマンにプレッシャーを掛け、コーナーに追い込んで積極的にダブルチームを仕掛ける事で相手チームのパスミスを誘発するディフェンスです。シュートが決まったらすぐ1-2-1-1の守備体系を取り、出来るだけコーナー寄りにスローインさせてオフェンスがボールをキャッチしたらすぐにダブルチームで守ります。
次にボールマンにサイドライン際にドリブルをさせて、パスコースを遮ってパスカットを狙います。ダブルチームを仕掛ける事によりボールマンにプレッシャーを与え、パスミスを誘発させる事を狙います。
~1-2-1-1フルコートディフェンスのメリット~
①試合の流れをスピードアップできる
残り時間が少なく負けている場合や一気に点差を拡げたい場合に試合の流れをスピードアップして膠着状態から抜け出す事が出来る。
②ゴール付近でターンオーバーを誘発できる
コーナー側でダブルチームを仕掛ける為、スティールした場合、ゴールに近く得点に繋がりやすい。
③相手チームの体力を奪える
ダブルチームでプレッシャーを掛け続ける為、相手チームを疲弊させ脚を止めさせる事が出来る。
~1-2-1-1フルコートディフェンスのデメリット~
①失点に繋がるリスクがある
高い位置から積極的にプレッシャーを掛ける為、プレスを突破された場合にはアウトナンバーが出来やすく失点に繋がるケースが多い
②技術習得に時間が掛かる
実践的な練習、試合で繰り返し使う事で身につく技術の為、長い練習時間を必要とする
③選手層の厚さが必要である
体力を必要とする戦術の為、メンバー交代も必要で控え選手の層の厚さがポイントになってくる。
~まとめ~
プレスディフェンスを行う為には5人全員が動きを良く理解し、長時間掛けてシステムを構築していく必要が有ります。また体力・脚力の強化が必須で1試合走り回れる持久力を身につけなければなりません。スタメン5人だけに負担が掛からない様、交代要員のレベルアップ、底上げも大事になってきます。
大前提として1対1のディフェンスがきちんと出来なければシステムとして稼働する事が難しい戦術です。
しかし、一発大逆転を狙う場面や、ここ一番相手を引き離したい場面等、大きく流れを変え、爆発的な得点に繋げる事が出来る超攻撃的なディフェンスシステムです。チーム力をワンランク、ツーランクも引き上げ次のステージに進める大きな武器ですので是非、習得していきましょう。