
バスケットボール男子のワールドカップ(W杯)アジア2次予選最終戦がドーハで行われ、F組2位の日本は同6位のカタールを96-48で破り21年ぶりに予選を突破して出場を決めました。
W杯出場自体は、自国開催だった2006年大会以来で13年振りになります。
最終戦には参加できなかった、日本人2人目のNBA選手である渡邊雄太選手やNBA入りが確実視されている八村塁選手はW杯本選には出場するのでしょうか?
また、2020年の東京五輪の地元開催枠は決定するのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
W杯出場までの軌跡
FIBA バスケットボール ワーリドカップ2019 アジア地区2次予選は2018年8月から約1年半の長期に渡って開催されました。
■開催期間
2018年9月13日~9月17日
2018年11月29日~12月3日
2019年2月21日~2月25日
■開催地
各グループ内、ホーム&アウェー方式で開催
(ホーム:3試合、アウェ:3試合)
■出場チーム
グループE:中国・ヨルダン・韓国・レバノン・ニュージーランド・シリア
グループF:オーストラリア・イラン・日本・カザフスタン・フィリピン・カタール
■日本チームの試合結果
・9/13 カザフスタン 70ー85 日本
・9/17 日本 70-56 イラン
・11/30 日本 85-47 カタール
・12/3 日本 86-70 カザフスタン
・2/21 イラン 89-97日本
・2/24 カタール 48-96 日本
日本は1次予選から4連敗し崖っぷち状態でしたが,後半8連勝と怒涛の勢いを見せ、グループF 1位のオーストラリア(10勝2敗)に次ぐ8勝4敗で2位となり見事、W杯出場を決めました。
特にアメリカで活躍している八村塁選手と渡邊雄太選手が参加出来なかった後半戦は、主将の篠山竜青選手、司令塔の富樫勇樹選手を中心に「日本一丸」となって戦い抜きました。
W杯本番に渡邊、八村は出るの?
W杯予選4連敗後、日本バスケットボール協会は、元NBAプイーヤーのファジーカス選手を帰化させ、全米大学体育協会(NCAA)でプレーし、NBA入りが確実視されている八村塁選手(コンザガ大)とNBAグリズリーズで活躍ーする渡邊雄太選手を緊急招集し、8連勝への起爆剤とすることに成功しました。
しかし、八村塁選手と渡邊雄太選手はアメリカのシーズンが始まった為、昨年の11/30の試合から出場していません。
W杯本選は9月から中国で開催されますが、強力助っ人の2人は出場できるでしょうか?
今回も本選には優勝候補筆頭のアメリカも当然出場する為、八村塁選手と渡邊雄太選手も所属チームから参加OKが出そうです。予選の時のような2人のアメリカ仕込みの大活躍が見れると思います。

2019W杯出場国は?
8/31~9/15まで中国で行われる第18回 FIBAバスケットボール ワールドカップの出場国が揃いました。
■アフリカ地区(FIBAランキング)
・チュニジア(51位)
・アンゴラ(36位)
・ナイジェリア(33位)
・セネガル(39位)
・コートジボアール(68位)
■アメリカ地区(FIBAランキング)
・アルゼンチン(5位)
・アメリカ(1位)
・カナダ(23位)
・ベネズエラ(20位)
・ブラジル(12位)
■アジア地区(FIBAランキング)
・ニュージーランド(38位)
・韓国(32位)
・ヨルダン(49位)
・オーストラリア(10位)
・日本(47位)
・イラン(26位)
・フィリピン(31位)
・中国(30位)※開催国
■ヨーロッパ地区
・スペイン(2位)
・トルコ(17位)
・リトアニア(6位)
・イタリア(13位)
・ポーランド(25位)
・フランス(3位)
・ロシア(11位)
・チェコ(24位)
・ギリシャ(8位)
・ドイツ(22位)
・セルビア(4位)
NBAのスーパースター軍団を抱えるアメリカが今大会も優勝候補筆頭です。
アメリカは過去18大会で5度の優勝を飾り、現在2大会連続優勝中で今大会は3連覇を狙っています。アメリカの次はスペインやフランス等のヨーロッパ勢が上位を狙える位置にあります。
日本は東京五輪に出場できる?
男子日本代表は1976年モントリオール大会以来、五輪に出場していない影響もあり、残念ながら2020年に行われる東京五輪の開催国枠での出場がまだ認められていません。
しかし、今回、東京五輪開催国枠獲得の必須条件であった2019年W杯の出場が決まった為、3月29~30日に行われるFIBA理事会で開催国枠での出場が認めるというのが大方の見方のようです。
東京五輪はせっかくの自国開催ですから、富樫選手が言っているように世界ランキング1位のアメリカとの対戦が見てみたいですね。

まとめ
今回、2019W杯アジア2次予選最終戦はカタールの首都「ドーハ」で行われましたが「ドーハ」と言えば,1993年にサッカー男子日本代表がイラクに敗れてW杯初出場を逃した「ドーハの悲劇」が有名です。
何の因果か、その「ドーハ」で今度はバスケット男子日本代表が21年ぶりにW杯に自力出場する「ドーハの歓喜」を見せてくれました。
現在、サッカー男子日本代表はワールドカップに6大会連続出場していますが、一昔前は出場する事さえ難しい状況が続いていました。
しかし、Jリーグが出来てレベルがどんどん上がり、代表選手が海外チームに移籍するようになって現在のワールドカップ6大会連続出場に繋がっています。
バスケットもBリーグが出来、NBAに田臥勇太選手や渡邊雄太選手が渡り、日本のレベルが上がってきました。サッカー男子日本代表が歩んできた道を、そのまま進もうとしているのです。
日本男子バスケットボール代表もサッカー同様、W杯に連続出場する日が近々来ることでしょう。その為にも今回のW杯では世界の強豪国を相手に堂々と渡り合って欲しいと思います。